専門職の意識をしっかり持とう

デイサービスで仕事をしている人の中でも生活相談員は、雑用や事務作業も多いことから業務負担が大きいという悩みを抱えている人が多数いる。業務内容を可視化することでタイムマネジメントがしっかりできるようになってくるが、生活相談員の仕事を業務日課表で可視化することは、他にも有意義に働く。生活相談員というのは、これまで歴史的にも他の職種から何でも屋というイメージで捉えられてきた経験があり、それは学術論文などさまざまな文献からも明らかだ。
生活相談員の業務は非常に多様性があり、ソーシャルワークとしての共通基盤はあるものの、デイサービスの実践の場面においては多種多様な仕事を担っていることがわかっている。そこで取り組むべきなのが業務の仕分け作業で、最初に生活相談員自らがどれだけの業務を1日あるいは1週間、1ヶ月や1年でそれぞれ行っているのかをしっかりと紙に書き出して、自身でも視覚でその内容を捉え直すことが重要だ。その後、それらの業務を直接・間接援助、何でも業務という具合に内容ごとに整理してカテゴリー分けを行っていく。そうすることで、どの部分が本来の役割に則ったものなのかがはっきりとしてくるので、仕事の優先順位を決めやすいのだ。
さらに、自分がデイサービスにとって重要なソーシャルワーク機能を果たしていることに改めて気づくことができる。1事業所の生活相談員の数は1、2人の配置がほとんどで、その多くが兼務という現状だ。何でも屋として使われているという意識を革新し、専門職であることを意識して業務に取り組むことが重要である。